食の安全・安心の取組み、Q&A

JA帯広かわにし「安全・安心な農畜産物」生産の取組み

安全・安心な農畜産物づくりの5原則

  • 1. 誓約書の提出

    全農家組合員は「農薬・肥料・飼料の使用基準を守り、安全・安心な農畜産物を生産する」内容で誓約書を提出します。

  • 2. 生産基準の判定

    作物別生産組織では、使用基準を守り環境にやさしい生産基準を検討制定し、生産者へ周知徹底します。

  • 3. 生産履歴の記帳

    作物別の生産基準に沿って生産を行うと同時に、その内容を記録します。

  • 4. 生産履歴の確認

    農家組合員は農畜産物をJAに出荷するとき「生産履歴書」を提出、JAは適正に生産されたものかどうかを確認して受入をします。

  • 5. 残留農薬検査の実施

    受入した農産物の残留農薬検査を実施して、安全性を確認します。

不安な農畜産物は出荷しません
  • 誓約書・生産履歴書が無い農畜産物
  • 無登録農薬を使ったり、適正基準を守らないで生産された農畜産物

組織構成

多くの組織と団体が、それぞれの役割分担を責任もって遂行しながら、連携して取り組んでいます。

組織構成

フローチャート

フローチャート

食の安全・安心 Q&A

Q. どうして農薬を使うの?

A. 作物を病気や害虫などから守り、生育を助けるために使われています。

一定の品質の農作物を安定して供給するためには、病害虫や雑草から農作物を守る必要があります。その方法としては、病害虫に強い品種の利用、ビニールシートや敷きわらによる雑草の抑制、太陽熱利用による土壌の消毒などがありますが、少ない労力で一定の効果が得られる点で農薬が使われています。農薬を用途別に分けると、害虫を防除する殺虫剤、有害な菌(細菌や糸状菌)を防除する殺菌剤、雑草を防除する除草剤等があります。また、害虫や有害な菌などを殺す生物(天敵)も農薬とみなされています。

Q. どうして肥料を使うの?

A. 土壌中で不足しやすい植物の養分を補給するために使われています。

肥料は化学的な方法によりつくられる「化学肥料」とたい肥などを原料とした「有機質肥料」に大別されます。植物の最も重要な養分は、窒素、リン酸、カリであり、これを肥料三要素といいます。このほかカルシウム、マグネシウム、微量要素(ミネラル)等も土壌中で不足することがありますので、これらを肥料として供給します。肥料成分は量の多少にかかわらずそれぞれ重要な働きをしており、植物が健康に育つためには、これらの成分が土の中にバランスよく含まれていることが大切です。

Q. 生産履歴ってなに?

A. 農畜産物がどうやって育ったかを記録した履歴書です。

主に農畜産物について、その作物等がいつ、どこで、どのように育ったかを示す履歴書。例えば野菜なら、作物や品種、種をまいた時期、使用した農薬の銘柄と量、出荷時期、生産者の情報など。トレーサビリティシステムの基礎となる情報として、生産者の履歴記帳の取組が進んでいます。最近は加工食品などにも生産履歴を求める声が大きくなっています。

Q. 「スローフード」ってなに?

A. イタリアの小さな町から始まった、現代人の食生活を見直し、食を中心にさまざまな関係性を再構築しようという運動です。

スローフードの発祥は1986年、イタリアの小さなまち、BRA(ブラ)から。ローマにファーストフード店ができることをきっかけに、いつでもどこでも同じ味といった考え方に対抗し、地元やわが家の食べ物・食文化を見直し、地域に密着した食の多様性を守り育てていこうという運動です。

Q. 「食育」ってなに?

A. 健康で安心な食生活のために、消費者一人ひとりが食の安全や栄養についての知識を身につけたり、地域の食文化を伝えていくことです。

食べることの意味、安全な食べ物の選び方、好ましい食習慣を知り、生涯にわたって健やかに暮らす知恵と能力を身につけるとともに、食べ物がどのように作られ、どのようにして食卓まで届くのかについて理解を深め、地域の食文化を伝えることが大事です。そのための取組を「食育」といいます。特別難しいことではなく、食生活を見直したり、子どもと一緒に料理することでもりっぱな食育になるでしょう。